進行中のプロジェクト
はじめに
- 各種ハイスループット実験技術の進展により、創薬におけるコンピュータ解析の重要性はいっそう高まっています。大規模データからの知識抽出型の計算生物学研究は、創薬の多くの場面において実験研究を主導する貢献が期待されるだけでなく、システムの理解に基づく新たな多元的創薬プロセスの構築をもたらす可能性があります(具体的な例については下記参照)。
創薬の初期研究におけるデータ統合とシステム生物学的アプローチ
- 計算生物学的手法は、標的周辺のネットワークのバイオロジーについての理解を深めることで、創薬研究のなるべく早い段階で適切な標的を発見、評価することに貢献できる可能性があります。さらに、そのような生物学的理解は、分子メカニズムに基づく新たな創薬戦略の策定にもつながります。
創薬標的探索
- バイオインフォマティクス及び計算生物学分野の最新の技術を活用し、新規の創薬標的分子を探索しています。
分子メカニズムに基づく新たな創薬戦略の策定
- コンピュータ解析により、 疾患に関わる多数の生体分子やその反応を「機能を生み出す一つのシステム」として理解し、それに基づく医薬品のデザインを目指しています。インシリコ予測のみで、生理活性を持つ化合物の同定と設計に成功しています。また、タンパク質の構造、機能、相互作用情報を活用する様々なツールを開発しています。
- インシリコスクリーニング手法の高度化 - 創薬デザイン研究センター インシリコ創薬支援プロジェクト
- タンパク質-タンパク質相互作用の予測と乳癌治療へ向けた応用
- 酵素の構造と機能の予測
安全性評価、バイオマーカー探索
- 我々は、安全性評価指向のバイオマーカー探索を可能にするためのデータベース構築にも取り組んでいます。