構造活性相関取得へ向けて、人工核酸アプタマーのスクリーニングを行い、候補配列の機能評価を行う。さらに、ファーマコフォア作成のために、アプタマー自身の高次構造予測と創薬標的との結合部位の予測を行う。
近年、有効かつ安全なアジュバント開発のための指標として、アジュバントの生体内分布、遺伝子発現やmiRNAの変動を基礎としたトランスオミクス解析、食事や代謝の違いが生み出すアジュバント感受性の違いとその評価法、霊長類モデルによる有効性と安全性の評価とヒトへの外挿などが求められている。そこで本研究では上記4つの評価法を加えた新たなアジュバント開発法を確立し、新規アジュバントの開発研究を進める。
TargetMineにメタボロームのデータマイニング機能を加えるとともに、ターゲット予測能を向上させて、次世代シミュレーションプラットフォームの構築を目的とする。
代謝性疾患の罹患者と健常者との腸内細菌叢や生活習慣データを比較解析することで、食‐腸‐疾患発症の経路解明を目指す。
タンパク質の結合部位予測アルゴリズムを開発したスロベニアグループとの研究交流を通して、我々の統合データベースのデータ拡張を行った。
薬物の体内動態及び毒性の予測を目的としたインシリコの統合解析プラットフォーム(データベース、モデリング機能、予測機能から成るシステム)を構築する。
コホート研究から得られた生活習慣データと腸内細菌叢・腸管免疫データを統合し、健康な日本人のレファレンスデータベースを構築した。
生命科学データ統合へ向け、国のレベルでの医学生物学関連データベースのカタログ化、横断検索と呼ばれる複数データベース一括検索システムの開発、アーカイブ構築などに取り組んだ。
創薬プロセス初期における探索研究を支援する統合データウェアハウスTargetMineと、個々のタンパク質の機能や相互作用を予測する方法を統合し、可能な限りインシリコで創薬ターゲット及びバイオマーカーの探索を行なう次世代創薬支援システムプロトタイプを構築した(Chen, Tripathi et al., 2014: 2016)。
新規に同定されたエストロゲン受容体活性制御分子の相互作用や機能解明を目指したバイオインフォマティクス解析を行なった(Yoshimaru et al., 2013, Chen et al., 2014)。
疾患研究資源のデータベースの整備及び、ヒト由来生物資源の円滑な利用を促進するための政策・倫理課題の研究を行った。
アジュバント(免疫賦活剤)による生物反応を実験的に網羅的に解析し、アジュバントの有効性および安全性の指標となるバイオマーカー探索を可能にするデータベースを構築した。
ヒト幹細胞の品質評価を行なうための基盤技術開発に向けた、バイオインフォマティクス解析を実行した。
多数のタンパク質を含む大規模なデータについて各タンパク質の中で機能発現に重な役割を果たすアミノ酸残基とその役割を解析した(Dessailly et al., 2013)。
医薬基盤研究所の保有するデータベースの統合化、国内外のヒト由来疾患研究資源の調査研究、それらをもとにした政策・倫理研究を行うことにより円滑な疾患研究を推進する。
重要な創薬ターゲットである膜タンパク質の構造安定化機構の解明と,構造変化を考慮したモデリング手法の確立を目指した研究を行ない,アミノ酸配列のみから揺らぎの大きい部位を予測する方法や構造変化を網羅的に収集したデータベースの開発に成功した(Ahmad et al., 2010; Morita et al., 2011).
新規創薬ターゲット同定支援データウェアハウスおよび遺伝子絞り込み手法を開発して,C型肝炎ウィルスや慢性炎症性疾患関連のデータ解析に応用し,実験検証を行なった(Chen et al., 2011; Tripathi et al., 2010; Tripathi et al., 2012; Tripathi et al., 2013).タンパク質のアミノ酸配列のみから他のタンパク質との相互作用部位を予測する方法を開発し(Murakami & Mizuguchi, 2010),乳癌の細胞増殖に関わる新規因子間の相互作用部位を予測して,実験的な検証に成功した.
新規の阻害剤開発を通した国際連携の確立を目的とし,これまでにホモロジーモデリングとX線結晶解析を組み合わせることで,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)由来ビタミンB5合成系酵素阻害剤候補化合物の同定に要する時間を大幅に短縮できた.同時に,標的候補酵素の詳細な機能の違いを識別するバイオインフォマティクス手法を開発した(Nagao et al., 2010; Mondal et al., 2010)