薬物動態予測システムの構築

創薬支援インフォマティクスシステム構築プロジェクトでは、総合的な薬物動態と毒性(心毒性・肝毒性)予測を目的として、データ解析機能を搭載したデータベースであるインシリコ統合解析プラットフォームの構築を行っています。本研究室が中心となって行っている薬物動態分野では、化合物の構造情報から物性・薬物動態パラメータを予測し、最終的には血漿中及び組織中の薬物濃度推移を予測することを目的として研究を行っています。

ADMETJ

均一の条件で取得されたデータのみを抽出し精査を行い、20,000以上の化合物情報を収集したデータベースを構築しています。構築したデータベースに収録されたデータを用いて、開発段階で検討される基本的な物性及び薬物動態パラメータ(溶解性、代謝安定性1)、血漿蛋白結合性2、脳ホモジネート結合性、血液血漿濃度比)のインシリコ予測モデル構築を進めています。さらに、構築した予測モデルをウェブインターフェースに組み込むことで、データベース閲覧に加えて、物性及び薬物動態予測が可能な統合解析インターフェースを作成中で、2018年度に一部を公開しました。複数の予測モデルとデータベースが統合することにより、創薬初期のスクリーニングや構造最適化の段階で、創薬シーズの物性及び薬物動態に関する予測値や、類似化合物の実験値などを一度に閲覧することが可能となる見込みです。

ツール
・Drug Metabolism and pharmacokinetics Analysis Platform
  1. DruMAP
・Prediction models of pharmacokinetics parameters
  1. 1) fu,p (血漿タンパク結合率)
  2. 2) fu,brain (脳ホモジェネート結合率)
Reference
  1. Esaki, T.; Watanabe, R.; Kawashima, H.; Ohashi, R.; Natsume-Kitatani, Y.; Nagao, C.; Mizuguchi, K., Data curation can improve the prediction accuracy of metabolic intrinsic clearance. Mol Inform. 2019 Jan;38(1-2):e1800086
  2. Watanabe R.; Esaki T.; Kawashima H.; Natsume-Kitatani Y.; Nagao C.; Ohashi R.; Mizuguchi K., Predicting Fraction Unbound in Human Plasma from Chemical Structure: Improved Accuracy in the Low Value Ranges. Mol Pharm. 2018 Nov 5;15(11):5302-5311.
  3. Esaki, T.; Ohashi, R.; Watanabe, R.; Natsume-Kitatani, Y.; Kawashima, H.; Nagao, C.; Mizuguchi, K., Computational Model to Predict the Fraction of Unbound Drug in the Brain. J Chem Inf Model. 2019, in printing.